こんにちは。
私、ぴーちゃん。
今日20歳年下の彼が、外での用事を済ませて私の家に戻ってきた。戻ってきた、という表現を使うのは、最近彼が私の家に入り浸っていてほとんど半同棲状態だからである。
この生活はとても楽しいのだが、3年間一人暮らしをエンジョイしていた私にとっては少々気の休まらない状態が続いていた。ときおり「これでいいのだろうか?」と疑問に思うこともあるのだ。
戻ってきた彼は「ただいま!」という言葉とともに何か得体のしれぬ決意を抱えて帰ってきたように思えた。
「僕、決めた。6月からぴーちゃんとここで住むことにする!」
は、は、はい?? 君の決意とはそれだったのか!??
いずれはそうなるかも?とは思っていたが、あまりに急すぎないかい?
「本気なの?今のアパートに引っ越してまだひと月くらいでしょう?」
「でも、ほとんどぴーちゃん家に居るんだから、借りてる方がもったいなくない?」
まあ確かに金銭面だけを言ったらそうなのだが、彼の「無印良品グッズの中でミニマリスト生活を送る」という楽しみはもう気が済んだのだろうか?
しかも、私にだって心の準備は必要だ。時々彼が4,5時間、用事で出かけるときなどは私の背中に羽根が生えたような気持ちになり、好きなビデオを観たり、お菓子を食べたり、昼寝したり、とぐうたら出来るとても大切な時間だったのだ。
それが一緒に住むとなると、今までひた隠しにしていたものが当然さらけ出されることになる。
私は手離しに「うん、嬉しい。早く引っ越してきてね!」とは言えなかった。
私達には生活全般の見直しの為、お世話になっているカウンセラーさんがいる。私は彼に「カウンセラーさんに本当にこの時期でいいのか聞いてみて欲しい」と頼んだ。
私は夫を病気で亡くして早3年と4か月になる。天涯孤独になり途方に暮れていたあの日、近い将来こんな状況になるとは想像出来るはずもなかった。私の人生は今後どうなっていくのか?本当に本当に予想がつかない。
ただ、一つ言えるのはまだまだ続くであろうこの長い人生を健康な身体で過ごすべき、ということだ。
とにかく私の身体はあちこちガタがきている。便秘に片頭痛、虫歯、ヘルペスに子宮筋腫。まさに「病気のデパート」だ。
一日も早く病気の心配を払拭し、彼と思いっきり人生を楽しめるよう頑張りたい。
そして、なるべく早く彼の申し出に答えを出さなければならない。
こ、こ、恐い。