こんにちは。
私、ぴーちゃん。
一昨年、コインなるものを買った。
コインと言えば仮想通貨のことだが、つい友達の誘いで163万円投資して、二つの会社からコインを買ってしまったのだ。
その頃、ビットコインはかなり下火になっていたが、先に買った友達はかなり潤っていたし、私も彼女のようにうまくいくと思って全く疑わなかった。
最初は3か月に1回くらい、「今、こんな感じでコインを現金化できるよう、上層部の人たちが頑張っているみたいだから、もう少し待っててね」とか、報告が来ていた。
ところが昨年末くらいから、友人からの定期報告がピタッと止まった。
私は不安になり、一度、彼女にどうなったのかメールで聴いてみたことがあった。するといつも優しい彼女から驚くような内容のメールが届いた。
「そんなにコインばっかり宛てにしてないで、仕事したら?」と。
私はその時、亡き夫の遺産で生活していたので、何だか痛いところを突かれたような気がして「ごめんね、そうだよね。変なこと聞いてごめんね」と返事をした。
それ以来、彼女にコインのことでメールをすることはなかった。
先日、全く別の友人ひろ子ちゃんと会ったときに、「そういや、ぴーちゃん。前にコイン買ったって言ってたけど、あれどうなったの?現金化できた?」と聞かれた。
それに対し、私は「いや、実はかくかくしかじかで、今彼女に聞きにくいんだよね」と答えた。
「えええーーーー???何で聞いちゃいけないの?何で宛てにしちゃいけないの?こっちは生活の足しにしようとして、投資したのにさ。期待するに決まってるじゃんね!それはおかしいよ!」
え?そうなの? そういうもん?
「でも、その時のぴーちゃんは自分が働いてないことを突かれて、何か後ろめたい気持ちがあったから反論できなかったんだね?」
「そうなの。でも、いいや、もう投資するときから、ダメになっても仕方ないと思ってお金出したし」
「えええ?? そうなの? ぴーちゃんが納得できてるならいいけど」
いやいや、本当は良くないよ。しかも未練たらたらよ。出来たら返してほしいよ?
でも、今更やんね。友達にも「それより働きなさいよ?」なんて言われてしまったし。
この会話はつい1週間前のこと。それを今日になって、同棲中の年下彼氏まるちゃんに何気なく話した。
すると、彼の顔がみるみるうちに険しくなって「ぴーちゃん、それ絶対泣き寝入りしたら、あかんやつやで?」と言い出した。
「で、でももう私も忘れようと思ってるし」
「あかんあかん、僕も身内で、泣き寝入りしたものの、その後ずっと恨んでる人を見て来たからさ。下手したらぴーちゃんも、その友達のこと恨むようになるかもしれないんだよ?だったら、今から、コインどうなった?って聞いてみなよ。ダメになったらなったで、返金してもらえるのか?とも聞いてみるべきだよ」
こんな風にコンコンと言われてしまった。
で、私も「確かにそうやな!」と急に気持ちが切り替わり、まるちゃんの目の前で、彼女にメールをしてみることにした。
すると、彼女から「実はコイン、ダメになってしまったんだ。ぴーちゃんに連絡しなくちゃと思いながら、なかなかできなくてごめんね。投資してくれたお金は全額返すよ。でも、今うちも苦しくて少しずつになるけどいいかな?」という返事が来た。
えええええ??? コイン、やっぱダメになったの?
そんでもって、返してくれるの? マジすかー?!
でも、、、彼女のコインもダメになったと言うのに、その彼女から返してもらっていいのかな?
このことをまるちゃんに聞くと「情けは無用だよ。これは当然のことだよ。これで逃げたら詐欺だからね!」と言う。
そうか、ここで私が甘い顔して「半分でいいよ」とか言って我が身を削ると、あとあと「あの時この子のせいで損した」とか思っちゃうんだよね。それはいかんな。
それで、再度メールで合計金額163万円で間違いないか?と確認すると、それで間違いないし、満額お返しする、との返信があった。
これが、少しずつでも返ってきたら、めちゃめちゃ助かる!
今回、久しぶりに会った友人との会話 → まるちゃんとの会話 と発展し、泡になって消えたと思ったお金が返ってくることになった。
一体、どうなってんだ?
いや、ただただ有難い。
まるちゃんは20歳下だが、私にとって本当に頼れる存在だ。
投資したお金が返ってきたら、彼には何かお礼をしたいなと思ったぴーちゃんであった。
いや、しかし、素人が気軽に投資とかに手を出すもんじゃない。
本当に反省しとります。